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コラム

荊冠旗 第2714号/15.05.11

 映画館の大スクリーンでみた全長336メートルの原子力空母エンタープライズの巨大さには度肝を抜かれた。1968年のことだ。佐世保港に入ったエンプラにたいし大反対闘争がおこった。いわゆる革新陣営だけでなく公明党までが反戦・反核で大集会をもった。このときの闘いはいまも語り継がれている
▼当時、ベトナム北部への空爆をおこなっていた米国の空母がやってきて、日本がベトナム人を殺し、侵略する出撃拠点になることと、核・原子力への反対が結合した闘いだった
▼じつは、つい最近、日本でも全長248メートルもあるヘリコプター搭載の「いずも」が横須賀基地に配備された。ヘリポート5基をもつ。実際にはオスプレイも配備し、戦闘機をこの艦から飛ばすことも可能なのだ。これを攻撃のための空母とよばずして何という
▼だが、自衛隊は護衛艦とよぶ。まるでインチキな名称
▼米に渡った安倍首相は新日米ガイドラインを決め、喜び勇んで帰国した。米議会演説では侵略と「慰安婦」問題への謝罪を拒んだまま。歴史修正主義ぶりを発揮した
▼このガイドラインも国民的論議もせず、国内法の裏付けもなく、為政者の恣意で結んだ。政権をとれば何でもできる、何でもあり、という姿勢が貫かれている
▼安倍政権の空母を護衛艦といいつのり、人びとをだます姿は、改憲を憲法解釈の変更という「名は体をあらわ」さないやりくちなのだ。だまされてはならない。

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