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コラム

荊冠旗 第2741号/15.12.07

 銃声が響き渡った。1914年6月28日のサラエボ事件だ。これが欧州を中心にした第1次世界大戦開始の狼煙となった。グローバルな戦争が起こり、前線も後方も関係なく、生産を中心に国民を総動員した総力戦体制がつくりあげられた
▼この大戦中に英仏ロ(ロシアはのちに革命政権が樹立され離脱)の間で結ばれたのがサイクス・ピコ協定だ。欧州にとって脅威であったオスマン帝国(大イスラム国家で敗戦国のドイツについた)の分割をおこなう秘密協定だった
▼そこでは英仏の利権に都合がいいように国境線がひかれた。民族や集団の声を聞くこともなく、宗教も無視しおこなわれた。これが今日につながる中東問題のはじまりだ
▼何百発もの銃声が響いたのが11日月にパリで起きたISによる無差別テロ事件だ。これ自体は許せない。だが欧米諸国が、平安に生きたいというアジア・中東諸国の願いを踏みにじり、軍事介入をくりかえすなかからISは生まれてきた
▼仏大統倍はISへの空爆を増やし報復をくりかえしているが、報復はその連鎖を揖くだけだ。無季の民を殺す空爆も無差別テロなのだ
▼仏はISの無差別テロを挺子に国家非常事態宣言を継続し、統合体制を維持しようともしている
▼無差別テロ、非常事態宣言を模倣しようという人物が出てくる
▼安倍政権は秘密警察の創設を指示し、非常事能石マネをしようとしている。民衆の力ではね返さなくてはならない

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