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部落解放同盟ガイド
見解

 

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5.21集会アピール

 52年前の5月23日、当時24歳だった石川一雄さんは突然逮捕された。石川さんは警察官に連れていかれながら母のリイさんに「すぐに帰るから」と言った。しかし、石川さんはその後32年におよぶ獄中生活を強いられ、いまも「みえない手錠」をかけられている。警察、検察は弁護士や家族との接見を禁止し、女子高校生殺害の厳しい取調べを連日続けた。別件逮捕、再逮捕によって取調べは1ヵ月以上におよんだ。部落差別によって学校にも行けなかった石川さんは、字が書けないから脅迫状など書いていないと最初から訴えた。しかし、取調官らは、無実を叫ぶ石川さんに、兄を逮捕すると脅してウソの自白に追い込んだ。部落に対する差別意識、差別報道が冤罪の背景にあった。石川さんが無実を叫びつづけて半世紀、わたしたちは52年前の冤罪の真相を決して忘れることなく、狭山事件の再審実現にむけた運動をすすめなければならない。

52年前の冤罪の真相、石川さんの無実が証拠開示でつぎつぎと明らかになっている。犯行に使われた手拭いが石川さんの家のものだという検察官の主張は、不正な捜査によって作り出されたものだった。鞄、腕時計、万年筆の「発見」も、真犯人しか知らない事実を自白したとされたことも、警察・検察がねつ造した疑いが浮かび上がっている。そして、52年前の取調べの実態が録音テープの証拠開示によって暴かれた。否認する石川さんに何人もの警察官が「脅迫状を書いたことは間違いない」と決めつけて自白をせまっていた。死体がどうなっていたかも、鞄がどう捨てられていたかも石川さんがまったく知らず、ウソの自白調書が作られたことが録音テープからはっきりとわかるのだ。

昨年出された静岡地裁による袴田事件の再審開始決定は、証拠開示によって明らかになった事実をふまえて、有罪証拠はねつ造されたと断じた。人権を無視した取調べがおこなわれたと指摘し、袴田さんの釈放を決定した。袴田事件の再審開始も、足利事件、布川事件、「東電社員殺害事件」とあいついだ再審無罪と同様に、検察官の持つ証拠の開示と弁護側が提出した証拠の事実調べが、公正な裁判を保障し、無実の人を誤った裁判から救済するために不可欠だということを示している。

狭山事件もまったく同じである。狭山弁護団は粘り強い活動で178点の証拠開示をかちとり、石川さんの無実と捜査の不正を明らかにしている。ことし1月には証拠物の一覧表が開示された。きょうも弁護団は新証拠を提出し、これまで提出された新証拠は174点にもおよぶ。しかし、狭山事件では有罪判決以来40年、事実調べが一度もおこなわれていない。証拠開示をバネに今度こそ事実調べを実現しなければならない。

わたしたちは、狭山事件の第3次再審請求で、徹底した証拠開示と事実調べがおこなわれ再審が開始されるよう強く求める。東京高検以外の証拠物一覧表、全証拠リストを開示するよう求める。袴田事件の一日も早い再審開始確定と無罪判決、すべての無実を叫ぶ人たちの再審開始を求める。そして、冤罪根絶にむけて、冤罪被害者や支援運動と連帯し、司法反動を許さず、公正な証拠開示制度の確立、取調べ全面可視化を実現する闘いを全力ですすめる。石川さんの裁判所前アピールを支援し、映画「SAYAMA」の上映運動を全国ですすめ、一日も早く石川さんの「みえない手錠」をはずすために、狭山事件の再審を実現しよう!

 2015年5月21日

狭山事件の再審を求める市民集会 参加者一同

 

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