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NEWS & 主張
厚労省交渉
素通りの実態指摘
部落解放に社会保障生かそうと
「解放新聞」(2015.10.26-2736)
研修システム求める
  部落の高齢者が介護サービスを安心して使えない現実、低所得者が介護サービスから排除されてしまう現状など、社会保障制度が部落を素通りする実態がある。改革がすすむ社会保障の諸制度を「人権と福祉の拠点施設」としての隣保館を充実・強化して実施させるなど部落問題解決に生かすため、生活・福祉関係の厚生労働省交渉を10月6日午後、省内でおこなった。
  交渉では、「同対審」答申50年での省の部落問題解決への基本姿勢を問うとともに、諸制度が部落を素通りしないよう、「同和」対策事業未実施の部落もふくめ、部落の実態の視察・把握を強く要請。介護保険、生活保護、ひとり親家庭、生活困窮者支援などの改革をめぐる対応を問い、隣保館の活用・充実を求めた。
  介護保険については、住んでいる場所を隠してデイサービスなどを利用している部落の高齢者の現実-利用者・職員の部落差別の実態を強く指摘。介護事業所の職員をはじめ、福祉や医療などの従事者の部落問題研修システム・環境を国の責務としてつくるよう求めた。また、介護保険料が払えず、滞納の罰則を受け、ますます必要な介護サービスから排除されている低所得者の実態や年金が受給できていない部落の実態も指摘し、市町村の弾力的対応を求めた。
  4月の改定「介護保険法」施行で、「要支援者」の訪問介護と適所介護の事業の位置づけが、全国一律の「予防給付」から、市町村中心の「地域福祉事業」の「総合事業」に移ることについても、サービス低下や市町村の格差が生じないよう対応を求めた。
生保で周知の徹底を
  昨年7月の改定「生活保護法」施行での、扶養義務の強化に、実態把握と「付帯決議」をふまえた対応の周知徹底を要請。省は「申請権を侵害しないことはもとより、適切な窓口対応につとめるよう自治体に周知している」「扶養をおこなうかどうかは、家族、当事者間の話し合いで決められる。当然、一律に扶養の履行を義務づけることではない」「現行の取り扱いを変えるものではないことについて何度も周知徹底をはかっている」などと答えた。
  「ひとり親家庭への総合的な支援のための相談窓口の強化事業」(昨年度から実施)については、4月施行の「生活困窮者自立支援法」のとりくみとともに、貧困の世代間連鎖を断ち切る意義を強調。同和対策事業のとりくみの成果をふまえた部落の公的施設を活用した京都のとりくみ事例も紹介し、「子どもの貧困対策に関する大綱」(昨年8月)の具体化へ、「子どもの貧困対策推進法」にもとづく都道府県計画も実態把握し、十分な予算措置をおこない、とりくむよう求めた。
  交渉には、中央生活福祉運動部の﨑部長をはじめ各地から17人が参加。厚労省からは、金井正人・地域福祉課長をはじめ、関係部局から11人が出席した。

 

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