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主張

 

人権と平和の確立をめざす政治勢力を総結集し、
第2次中央集会を成功させよう

「解放新聞」(2017.10.02-2829)

 安倍政権は、「特定秘密保護法」や「戦争法」を強行成立させたうえに、テロ対策を口実に、過去3回も廃案になった「共謀罪」も大きな反対の声を無視し、強引な国会運営で成立させた。いよいよ「戦争する国」づくりに向けた総仕上げとして、憲法9条の改悪を狙った策動を強めている。われわれは、こうした安倍政権の戦争推進政策を許さず、広範な協働のとりくみの先頭に立って闘いをすすめよう。

 安倍政権は、森友学園や加計学園の疑惑隠しと内閣支持率の回復のために第3次改造内閣を発足させたが、安倍首相は、9月28日に開会した臨時国会の冒頭に衆議院を解散した。衆議院総選挙は、10月10日公示、22日投開票の日程で実施されるが、今回の衆議院解散-総選挙は、改造内閣発足後の所信表明もせずに、疑惑隠しと政権延命のためのものである。

 安倍政権は、衆議院総選挙の公約として、消費税を10%に引き上げた場合の増収分を使途変更し、国の借金返済から子育て支援などに充てるとして、みずから掲げてきた財政健全化を投げ捨て、選挙目当ての公約を打ち出している。しかも、憲法9条の改悪などは争点化せず、あたかも市民生活優先の姿勢を前面にごまかしを続けながら、これまでのように、選挙で勝利すれば一挙に憲法改悪策動を強めようとしている。

 われわれは、こうした安倍政権の疑惑隠し、政権延命の自己都合解散を許さず、早急に選挙闘争態勢を確立し、すべての推薦候補の必勝に向けて全力をあげよう。この間、人権と平和の確立を求めるとりくみのなかで、部落解放・人権政策を推進する政治勢力の結集に全力をあげてきた。「部落差別解消推進法」の実現は、まさにそうした粘り強いとりくみの成果である。

 部落解放・人権政策確立要求第2次中央集会は衆議院総選挙の直後に開催される。総選挙闘争と、「部落差別解消推進法」の活用、具体化に向けたとりくみを結合させ、人権と平和の確立をめざす政治勢力を大きく伸長させ、第2次中央集会を成功させよう。

 われわれは、厳しい政治的社会的情勢のもとで、部落解放・人権政策の推進のために、中央実行委員会加盟団体や全国の都府県実行委員会のとりくみと連携をとりながら、人権侵害救済制度の確立などに向けて全力をあげてきた。とくに、この間の運動は、安倍政権の個別人権課題の解決という政治姿勢を捉えるなかで、部落差別の撤廃に向けた法制定ということに集中してとりくみをすすめてきた。

 安倍政権では、「障害者差別解消法」と「ヘイトスピーチ解消法」が実現してきたことと合わせて、部落問題を取り上げた法律の制定に向けて、今日的な部落差別の厳しい実態を訴え、最終的には、自民、公明、民進の3党による共同での国会提出となり、日本共産党を除いて、社民、自由、維新なども賛同することとなった。まさに、党利党略を優先させるのではなく、超党派による部落問題解決のための「部落差別解消推進法」が、昨年12月に実現したのである。

 「部落差別解消推進法」にたいする評価や、具体化に向けた課題は、今年3月に開催した第74回全国大会と全国ブロック別支部長研修会などで論議をすすめてきた。とくに、「推進法」制定は、包括的な人権の法制度確立に向けた第一歩であること、当面する課題としては、法の周知徹底であることを確認してきた。すでに全国の都府県や市区町村での広報紙の活用、鳥取県でのテレビ放映や兵庫県では県民用にリーフレットを作成している。また、全国隣保館連絡協議会(全隣協)や新潟、大阪、鳥取、島根などの実行委員会がポスターを作成、とくに全隣協は全国の隣保館にポスターを配布するなど、精力的にとりくみをすすめている。

 法務省も、ようやくリーフレットの作成を準備しているが、部落問題の解決に向けた「推進法」の活用という点ではまだまだ消極的である。

 これまで法務省は、部落問題(同和問題)にかかわっては、「えせ同和行為」を取り上げ、あたかも「えせ同和行為」=部落問題(同和問題)という姿勢でしかなかった。法務省は、今回の「推進法」制定をふまえ、こうした姿勢をあらためるべきである。「推進法」施行後の自民党の部落問題小委員会でも、法務省にたいしては、「推進法」の趣旨をふまえ、部落差別としっかりと向き合うべきだとの厳しい指摘があった。われわれも、部落差別の解消に向けて、総合的な施策の実施に向けた、法務省の積極的な姿勢を求めていきたい。

 「推進法」では、この間強調してきたように、部落差別を社会悪として、部落差別を許さない、部落差別のない社会づくりを目的にして、国や自治体の相談体制の充実、教育・啓発の推進が明記されている。「推進法」の活用、具体化に向けては、こうした課題を着実にすすめていくために、行政機構の整備や協議機関の設置も重要な課題である。

 また、施策の実施にかかわる財源問題についても、「推進法」の施行以降、法務省、厚生労働省、総務省などの関係省に強く要望してきた。第2次中央集会でも、国会議員要請、政府交渉にとりくみ、部落問題解決に向けた政治責任や、各省の見解、姿勢、具体的施策について明確にさせよう。

 さらに、部落差別の実態にかかわる調査については、これまでに、法務省から委託された(公財)人権教育啓発推進センターが「有識者会議」を設置して、調査の内容や手法について研究をすすめている。実態調査については、来年度以降に具体化されるが、「有識者会議」の要請によるヒアリングでは、西島書記長が、部落差別の実態を正確に把握するための手法、内容について説明をおこなった。とくに最近の悪質な差別事件として、鳥取ループ・示現舎による「全国部落調査」復刻版出版事件、大量差別文書配布事件やカッターナイフを封筒の開口部に貼り付けた差別封書など、確信犯的な差別事件が続発している現状を強く訴えた。

 さらに、部落差別事件には、インターネット上の差別情報の氾濫だけでなく、生活圏域内でおこる日常的な事象が多いことも説明し、差別事件のみならず、今日の被差別部落の生活実態、全国的な部落差別に関する意識調査を総合的に実施することでなければ、部落差別の実態は把握できないことを、過去の政府による実態調査の事例説明もふくめて提案した。

 このように、「推進法」施行後、都府県と市区町村にたいする要請行動や行政交渉など、全国的に「推進法」具体化に向けたとりくみがすすんでいる。これまでの全国的なとりくみの成果や課題を明らかにし、さらに「推進法」の活用、具体化を大きく前進させるために、第2次中央集会(10月30日午後1時から東京・星陵会館)に全国から結集しよう。


 

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