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国民国家とは何か〜差別の視点から問題を投げかける
神奈川部落史研究会

「解放新聞」(2018.06.04-2861)

 【神奈川】 「差別の視点からの戦後史再考」をテーマに加藤千香子さん(横浜国立大学教育学部教授)が4月21日、横浜市健康福祉総合センターで記念講演をおこない、40人が参加した。主催は神奈川部落史研究会(川村善二郎・会長)。

 『日本における多文化共生とは何か-在日の経験から』(崔勝久さんなどと共編・新曜社・2008年)、『近代日本の国民統合とジェンダー』(日本経済評論社・2014年)などの著書がある加藤さんは、専門の日本近現代史をジェンダーなどの視点からとらえなおしている。また、今回の講演では戦後の日本が「国民」の境界線の引き直しをおこなったことにともない、新たな差別を生み出したことを明らかにした。

 権利を認められた「国民」の女性は参政権を獲得(1945年12月)したが、「戸籍法の適用を受けざる者(在日朝鮮人・台湾人)」は参政権を剥奪され、沖縄県人は国政参政権を停止(〜1970年11月)された。

 この境界線の再構築・強化で「国籍条項」(1953年)を持ち出し、公務員になるには「日本国籍を必要」とするとともに、社会福祉からも在日朝鮮人・台湾人を排除した。

 だが、在日朝鮮人にたいする日立就職差別裁判(1970年12月〜74年)の闘いで、「国籍」による差別(民族差別)を裁判所が認め、違法性を明確にした。こうしたとりくみを紹介しながら、現状は「差別がみえにくい状況をつくりだしているのではないか。国民国家とは何か、を考えていくことが必要ではないか」と問題を投げかけた。

 

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