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世界人権宣言70周年に平和と反差別を訴え
部落解放文学賞に応募しよう

「解放新聞」(2018.07.02-2865)

 標記のように今年は、人類が第一次世界大戦と第二次世界大戦を経験し、世界規模での殺戮と人権無視、差別によって尊い多くの生命が失われたことを反省し、平和を希求すること、そのために人間の尊厳、権利と自由が守られることを求めた「世界人権宣言」が国連で採択され、世界中の人びとが人権と平和を求めるよう提唱されてから70周年を迎える。

 そのような記念すべき年に、部落解放文学賞も45回目を数える。昨年10月末までの第44回の応募期間に、識字部門12編、記録・表現部門4編、詩部門60編、小説部門7編、児童文学4編、戯曲部門2編、評論部門5編、総数94編の作品が寄せられた。第一次選考と最終選考をへて、入選7編、佳作6編を決定、7月22日にその表彰式がおこなわれる。

 2002年に同和対策に関する事業法がその期限を迎えて以降、農村部や山間部では若者が働き口を求めたり、田舎での暮らしに不安を抱き、都市部へと流出する傾向がさらに強まっている。そうして地元に残って部落解放運動に参加する若者が減少しているが、そうしたなかでも高齢者たちは識字運動を中心とした部落解放運動をそれぞれのムラで守り続けている。

 事業法が終了したことで、この間、各地での隣保館閉鎖や大阪市の市民交流センター廃止で識字学級の運営が困難になる一方、「教育機会確保法」が制定され、公立夜間中学を各都道府県に一校は設立する政策も打ち出されている。アンバランスな状況にあるが、生きていくうえで教育が重要なものであることを部落解放運動は一貫して訴えてきた。

 部落解放文学賞は、文学がけっして高い教育を受けた者の特別なものではなく、生活と密着した生活感あふれるもの、そして差別の残酷な歴史や事実を語るものであり、そのなかを生き抜いてきたことを語ることで人間の尊厳を照らすものである、という考えのもとに発足した。プロレタリア文学が、それまでの抽象的概念の文学だけではなく、労働者の厳しい現実を見据えるものとして認められるにいたったその経緯とも通じるものであると考える。

 最近の政治や社会情勢について思うこと、経験した苦しいこと、悲しいこと、それらをとおしてこそ感じられた喜びや感動を文字に綴り、後世に残していくものとして、部落解放文学賞は今後も部落解放運動の大切なとりくみでの一つである。

 第44回の表彰式を22日に控え、第45回を数える節目の部落解放文学賞への作品募集がすでにはじまっている。先にのべたように、素直な感覚で命の尊さや人権・平和への思いを綴り、多くの人びとに応募していただきたいと願う。

 元来、文化や芸能を担ってきた先輩たちに学び、文化や文学をわれらのものとしよう!


 

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