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部落問題資料室
コラム
今週の1冊 第2273号/06.06.19

生きざま死にざま

三國 連太郎 著  KKロングセラーズ(定価1400円)

書籍画像 本著は、俳優・三國連太郎のこれまでの生きざまをみずからつづったエッセイ。
 幼い頃、裕福な子の自転車が盗まれると真っ先に自分が疑われたりするなど、差別のトゲを感じ、後年調べてみるとみずからは被差別部落にルーツがあったと語る。自分には何一ついわなかった父親、その父親の家が棺桶づくりをしていたことなど、死や稼れの観念についてのべる。
 「なぜ、おれは芝居をやっているのか」というみずからの問いのなかから、賤民層の視点をもった四世鶴屋南北など日本芸能史や、仏教の考え方などについて言及している。とくに、心血を注いで作った映画『白い道』で描いた親鷲とその教えについて、みずからの解釈をわかりやすく説明していて、読みやすい。
 「ものを作り上げるのはだれのためではなく自分のため」「衝突を恐れず自分の感性を主張する」と、岡本太郎にも通ずる生き方に感銘を受けた。『「芸能と差別」の深層――三園連太郎・沖浦和光対談』(ちくま文庫)もあわせて購読したい。(謙)

 

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