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部落問題資料室
コラム
今週の1冊 第2295号/06.11.20

『戦争と性をみつめる旅「加害者」の視点から』

谷口 和憲 著  「戦争と性」編集室(定価1800円)

書籍画像 この本は、90年を前後した2年間を世界各地に旅をし、その先ざきで出会ったたくさんの人権運動の現場での体験を集めている。16年も前に書かれたものだが、現在の日本が戦争や平和が脅かされる現状から「加害の視点が根づいていない」という危機感から新装再刊したという。
 あの時代、「男らしさ」と闘うアメリカの男性や軍事政権下のチリでの闘い。アウシュビッツの記憶やパレスチナでの経験、イスラム世界の女性たちのおかれた現実。この旅は、民族、文化、宗教の違いがあるが、共通してあるのは、「戦争と性」という問題から切りはせない。とくに、日帝支配下の朝鮮や中国、そして台湾の現在もモラル以前の「加害」を考えさせずにはおかない。
 この本に書かれた現実ははたして過去のものとなったのか。全編を貫くのは「男性の性」。運動のなかでも「セクハラ」事件の記憶は新しいが、政治や連動はいまだ「男」中心のままにある。それは、解放と自由を願う互いにとって不幸なことなのだが。   (安)

 

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