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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2327号/07.07.16

 「にこぽん」とはにっこり笑って肩をたたく懐柔策のこと。「君もそろそろ」と肩をたたき退職を迫ることが公務員にも強要されている
▼教職員を校長などの勧めで早期退職すれば退職金の割り増しを受けることができるとする東京都教育庁は、「子どもの障害」や「介護」などを推奨事由にあげている。差別排外主義先進地の東京でのことだ
▼安倍内閣が鳴り物入りで国会延長までして成立させた「天下り規制」の国家公務員法改悪。内閣府にノンキャリアを含めた2万人規模の新人材バンクをつくる
▼その実態は、公務員の大リストラである。人材派遣業者は通常、民間企業への転職者の年収30%を取るという。600億円以上が業者に入る計算だ。顧問やアドバイザー組織というかたちで、蜜に群がるアリのように政治家が狙いを定めている。しかも高級官僚は実質的に天下り先を確保できる、という便利な装置だ
▼新たな利権創出とリストラ、公務員組合運動つぶしが狙いであることは十分に見て取れる
▼社会保険庁の全職員が賞与の「一部返納」を求められている。しかも、これは事実上の強制と踏み絵。というのは、3年後の日本年金機構への編成替えへ、職員の再雇用をにらんでの「自主返納」だからだ
▼一連の実態を無視し、無年金問題は社保庁職員の組合運動に責任があるかのようにマスメディアは報道する。公務員バッシングの罠にはまってはいけない。


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