pagetop
部落問題資料室
コラム
今週の1冊 第2400号/08.12.22

エネルギーと環境の話をしよう

西尾 漠 著  七つ森書館(定価1600円)

書籍画像

 いま、アメリカで「バンパイア(吸血鬼)」とよばれているのは、「待機電力のこと。電気機器をつかっていないときでも知らない間に電力を消費してしまうもので、リモコンの指示待ちのためなどに通電状態になっているもの。家庭用だけでなく、オフィスや工場の待機電力もふくめると、きわめて大きなものになる。
  バンパイアという名がつけられたのは、削減への意気ごみとか。消費者が機器のプラグを抜いたり、待機電力の小さなものを選んでいったことで、メーカーも簡単に主電源を切れる機種、自動的に電源が切れる製品を開発していった。新型LSIでは電源を切ってもデータは消えず、パソコンも起動時にメモリー回路からデータを読みだす必要もなく、テレビのようにすぐ立ちあげられ、プラグも抜けるわけだ。
  省エネを個人のライフスタイルだけで考えるなという声はよく聞くが、産業部門がつくりだすものを使っているのがわれわれ。われわれ一人ひとりが動かないと社会は動かない。
  西尾さんは本書で、エネルギーをたくさん使えば豊かな生活ができると思いこんだその豊かさとは、差別の拡大でしかなかった……それに代わる豊かな生活をよぴかける。(E)



「解放新聞」購読の申し込み先
解放新聞社 大阪市港区波除4丁目1-37 TEL 06-6581-8516/FAX 06-6581-8517
定 価:1部 8頁 115円/特別号(年1回 12頁 180円)
年ぎめ:1部(月3回発行)4320円(含特別号/送料別)
送 料: 年 1554円(1部購読の場合)