pagetop
部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2404号/09.01.26
 国体開会式で鳩を飛ばすための練習を、回収作業も考えて山中でおこなったところ、あとで大目玉を食った、という話を義兄から聞いたのは4年前。この山中には飛行場があったのだ
▼航空機に鳥がぶつかる事故は多く、エンジンに吸い込まれると破損する事故まで起こしかねないからだ。「エアシティ」という韓国の空港を舞台にしたドラマでも、周辺の野鳥を駆除する人物がいた
▼飛行機は片方のエンジンに鳥が吸い込まれることがあっても正常に運行できるように設計されている。ところが、米国で15日起きた事故は両エンジンが鳥によってつぶれるというレアケース。川に不時着し、犠牲者を出さなかったとして機長は「ハドソン川の英雄」と称された
▼需要、雇用という両エンジンがつぶれているのが、いまの経済状況。金融資本による投機経済を放置してきた米政府の責任が大だが、日本もこれに追随し経済関係のさまざまな再編を強行してきた。このつけが廻ってきたのが現状だ
▼企業は需要減、生産設備過剰と雇用を減らす。雇用が減れば購買力は減り、さらに需要は減る。出現するのが負のスパイラルだ。保護主義的傾向が強まり、ナショナリズムとともに排外主義が煽られる
▼米は国債を日本に買わせることで経済にテコを入れようとする。が、いままでどおりの追随政策でいいのか。雇用、生活、いのちを守る、という部落解放運動の真価が問われる。

「解放新聞」購読の申し込み先
解放新聞社 大阪市港区波除4丁目1-37 TEL 06-6581-8516/FAX 06-6581-8517
定 価:1部 8頁 115円/特別号(年1回 12頁 180円)
年ぎめ:1部(月3回発行)4320円(含特別号/送料別)
送 料: 年 1554円(1部購読の場合)