pagetop
部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2408号/09.02.23

 テレビコマーシャルがおもしろい。おじいさんに電話をかける孫娘。「沼と池の違いは」と聞くと、すかさず「それは河童がいるかどうかだよ」と答えるおじいさん。もういい、ママに聞くと応じ、同じ質問をすると、おじいさんと同じ答えが返ってくる。さすがに父と娘は似ているものだ
▼しかし、視聴者には問題は解決されていない。実際、池と沼と湖の違いがいまだにわからない。それ以外にも、カメとツボの違いもわからない。世の中、わからないことだらけだ
▼かつて世界同時革命を叫ぶ人びとがいた。そんなことは不可能だが、今、現在迎えているのは世界同時不況。GDPの落ち込みが主要国でもっとも急激なものとなったのが日本だ。年率換算で12.7%、35年ぶりの下げ幅と各紙のトップを飾る
▼原因は国内企業の輸出や生産が昨秋以降かつてないスピードで減少したこと。輸出産業に頼りきっていた景気の落ち込みにブレーキがかからないとA紙は書く
▼こんなときに持ち出されるのが、景気回復のために国民が一体となって、という論理。これほど危険な論理はない。いったい誰が新自由主義政策―市場原理主義を持ち込み、社会的セイフティーネットを崩したのか。責任を問わず、今後の方向への総括と展望が奪われてしまうからだ
▼いったい、不況と恐慌はどこが違うのか。誰だ、戦争で景気が回復するかどうかだ、なんて答えているのは。


「解放新聞」購読の申し込み先
解放新聞社 大阪市港区波除4丁目1-37 TEL 06-6581-8516/FAX 06-6581-8517
定 価:1部 8頁 115円/特別号(年1回 12頁 180円)
年ぎめ:1部(月3回発行)4320円(含特別号/送料別)
送 料: 年 1554円(1部購読の場合)