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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2419号/09.05.18
 乾坤一擲(けんこんいってき)という言葉がある。運命をかけ、のるかそるかの大勝負をするとき、というのがその意味。日日、突然発表された小沢一郎・民主党代表の辞意表明はそれ
▼「きたる衆院選での必勝と、政権交代の実現に向け、挙党一致の態勢をより強固にするため、あえてこの身をなげうつことを決意した」という。それにしては遅すぎる、というのが世論。結局、世論と党内の辞任要求の声に押されたというのが正直なところではないのか
▼政権交代目前まで攻め込みながら、検察の国策的な捜査で民主党への支持は落ち、麻生内閣の支持率は逆に上がった。こうした背景のなかでの辞任は、小沢代表にとって残念きわまりないだろう。しかし、ここで反転攻勢、党内挙党態勢を整え、政権交代をというのが小沢代表の本音であることもたしか
▼当面、メディアは民主党の党首選び、総選挙へ向けてのマニュフェストの変更を焦点に報道を展開するだろう。ここでどこまで国民的人気を挽回できるか。政権交代を担う政党としての本領を発揮しきることができるかどうかが勝負
▼政治とカネをめぐる問題は古くからのもの。既成の政治のアキレス腱はそこにあった。小沢代表の問題が出たとき、ブルータスよおまえもか、という声が漏れたのも当然だ
▼アキレス腱を逆転し、クリーンな政治をどう創り出すことができるのか。セーフティーネット再構築とともに、大きな課題だ。

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