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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2465号/10.04.12
 全国から仲間が集い、論議し、経験を交流し、方向を見いだし、部落解放運動の先陣を切って闘いをすすめた。専従者や活動家が泊まり込みで資料をつくり、会議や諸集会の準備をおこなった。解放新聞社では最上階の和室で対談や座談会をおこない、多くの活動家、学者・文化人も招いた
▼こんな話も聞いた。沖縄で基地撤去などの闘争をになう多くの活動家もこのセンターを拠点にした。反公害の水俣闘争の活動家もセンターを拠点にした時期があった。ありがたく、部落の人びとの温かさを感じたと
▼あるいは労働組合の大会や集いにも大いに活用された。研究者や教育者が部落問題に気づき、発見し、現状を変えるための苦闘を開始するところでもあった
▼大阪部落解放センター(大阪人権センター)は部落解放―人間解放の活動の拠点―砦だった。部落内外を貫く、反差別共同闘争を空間的に、時間的に共有する場であった
▼高度経済成長は、ビルドアンドスクラップ政策で人びとの生活を変容させ、意識を上げ底化し、過去への反省をノスタルジーのなかだけに閉じ込めてきた
▼一連の不祥事を口実にした行政の対応の問題は、このさい置いておくが、このセンターが取りつぶしとなり、大阪府連を中心に新たな人権センターとして、自力で近くに移転した
▼ノスタルジーではなく、共有の場をさらにグレードアップするためにも、私たちは過去を記憶に残さなければならない。

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