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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2488号/10.10.04
 NHKの朝の連ドラ「ゲゲゲの女房」が終わった。当初は視聴率が悪かったが尻上がりに伸び、大人気番組になった。水木しげるという希代の漫画家を支える妻からの視点というのが受けた
▼このドラマ、水木がどんなに貧乏のなかで苦労しようとも安心してみることができる。なぜなら、視聴者は現在の水木の成功を知っており、どのようにして成功の階段を上っていくかの方に関心があったからだ
▼水木のヒット作は「ゲゲゲの鬼太郎」。子どもの頃、みずからを茂とうまくいえず、「げげげ」といったことからのネーミングという。「墓場の鬼太郎」という貸本漫画時代から比べると、人間や妖怪のもつ怨念などドロドロしたアクを抜いた作品として人びとに受けた
▼尖閣諸島(釣魚諸島)での中国の漁船拿捕をめぐり日中関係は冷え切っている。政府の主張は、1895年以降、尖閣列島は固有の領土というにつきる
▼しかし、「領土外」に中国船を追い返すことが任務のはずの海上保安庁が、40分間にわたって追いかけ回したあげくの公務執行妨害による逮捕。どこで、どう方針が変わったのか
▼国有の領土という主張は日本の帝国主義的侵略と切り離しては考えられないことは明白。だからといって中国が偏狭なナショナリズムを煽っていいというわけでもない。偏狭なナショナリズムというアクを抜いて、知恵を出し合って、共同で問題を解決することこそが、重要ではないか。

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