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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2505号/11.02.07
 個人がどこに誰と住んでいるのか。近代に入っての人民管理は戸籍からはじまった。人びとの都市部への移動がほとんどなかったからだ。この戸籍制度が、いまも部落差別調査に利用されている
▼敗戦後、住民票の作成がはじまり、戸籍と結びつけ、現時点での人民把握の機能をもった。反対闘争をにない、いまも住民票をもたない人がいる
▼リアルタイムでの人民把握のために編み出されたのが住基ネット。電算で瞬時に可能なのだ。これと連動して、さまざまな情報を一つのコードに堆積・利用しようと常に権力者は狙ってきた。人間をデータの蓄積物として見て、把握し支配しようとするもの
▼「共通番号15年導入/政府ICカード予定」という記事が出た。「住基ネットを活用した新たな番号を創設」「利用範囲は、当面……」とある。つまり、「新たな番号」は住基の番号と連動し、「当面」のあとには、つぎつぎにさまざまな分野に広げていくということだ
▼中近東ではドミノ倒しで独裁政権が人民に打ち倒されようとしている。求められているのは徹底した民主化だ
▼住基ネットを他とつなぐことに反対してきた過去をもつ政府首脳。利便性を謳い、ドミノ倒し的に顔写真付きのアイデンティティカードとして人民にもたそう、それがないと生活ができない状況へすすもうというのがいまの方向
▼プライバシーだだ洩れ、人民支配・管理のための共通番号制は廃止しかない。

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