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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2589号/12.10.15
 記録的な干ばつで農業が危機的状況に陥っている。アメリカがトウモロコシ、大豆の40%の生産を占めるが、干ばつと熱波で大きな被害が出ている。ロシアやウクライナでも干ばつ傾向が見られ、小麦価格も高騰している
▼日本でも豆腐、納豆、パン、醤油、麺類などで波及が出てくる。乳製品や肉も、牛や豚がトウモロコシを主原料とした飼料に頼っている限り、値上げは必至だ
▼干ばつの時に役立つのが地下水。アメリカ中央部では雨水がたまる量の9倍の水をくみ上げていても被害は食い止められない。いまや世界の地下水枯渇の危険性も指摘される
▼日本では、溜め池が干ばつに備えるものだった。とくに香川では有名だったが、農業の衰退で少なくなった
▼いったい、池、沼、湖とはどう定義されるのか。規模や川との関係かどうか、いっこうに分からない。辞書を見ても曖昧だ
▼復興予算が流用されていると商業新聞がいい出したのはごく最近だ。庁舎の補修から防衛省のスパイ衛星の関連まで、使い放題だ
▼日本経済の復興なくして被災地の真の復興はない、という文言が官僚によって挟み込まれたことが、その原因。定義を勝手に作り、曖昧にすることで利権の構造を築く。いつもながらの手法が繰り返されているのが現状だ
▼来年度からは予算が現地に回るようにするとは大臣連の言だが、これまでの反省はない。こんな被災地無視のやり方を水に流すわけにはいかない。

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