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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2643号/13.11.18
 狭山第3次再審で133点の証拠が開示された。しかし犯行現場とされる雑木林関係、遺体の写真、筆跡など、重要なものはいまだ東京高検が隠したままだ。再審段階の裁判に証拠を開示する必要はないと反動的な主張をくり返し、証拠を特定して開示を迫っても「不見当」(捜したが見つからなかった)をくり返す
▼この間、狭山弁護団がくり返し開示を求めているのが筆跡関係の証拠。東京高検がつけた証拠のナンバーをたどると開示されていないものがあり、それは前後の関係から筆跡に関する証拠であることは明らか。開示請求をすると検察はプライバシーを口実に拒む
▼事件から半世紀、無辜の人間を救うことと過去のプライバシーをうんぬんすることとどちらが大事なのか
▼安倍政権が成立をはかろうとする秘密保護法案は似ているところがある。東京高検と同じように何を開示するかは、逆にいうと何を秘密にするかはきわめて恣意的。自分たちに不利なものは隠す
▼「何が秘密かは秘密」とばかりに、主権者である国民に何も知らせない、教えない。時の政権と官僚が恣意的運営で国民に何も知らせず社会のあり方や運営をおこなう
▼この道はいつか来た道という歌がある。戦前の小学校唱歌だった
▼メディアもふくめて戦前は「政府発表」「大本営発表」をたれ流し、それが鵜呑みにされ、戦争への道が切りひらかれた。常に批判的視座をもち、いつか来た道を歩んではならない。

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