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部落問題資料室
NEWS & 主張
部落差別で名誉毀損と
小見川新報差別事件の勝訴が確定
県内では初の司法判断

「解放新聞」2002.6.10-2072
 【千葉支局】「小見川新報差別事件」の民事訴訟が終結した。この事件は、二〇〇〇年九月、小見川町議の後援会機関紙上で、千葉県連佐原支部の支部長にたいし、「豚の窃盗犯なのに警察が逮捕しないのは、同和地区出身で、下手につつくと何をされるか分からないから」などという差別記事が掲載され、千葉地裁に名誉毀揖などで訴えていたもの。
 裁判所は今年一月、被告らに揖害賠償と謝罪広告を求める原告勝訴の判決をおこない、県内で初めて差別事件を司法の場で判断するものとなった。
 被告らは即座に東京高裁に控訴したが、四月に取り下げ、揖害に関する和解金を支払うとともに、四月二十三日発行の小見川新報紙上で、記事が事実無根であり、原告らに迷或若かけたという謝罪広告を掲載。原告側が和解文を提出し、千葉地裁判決が確定した。
 今回の判決は部落差別そのものを裁いてはいないものの、原告にたいして「同和地区出身者はこわい」という印象を読者に抱かせたことも原告の社会的信用を著しく傷つける行為の一部と認定。今後、部落差別を公的機関が規制していく第一歩といえる。県連は今後、事件の背景となっている、香取地方の差別意識の実態把握と、差別意識解消に向けた人権・「同和」行政の確立を求めていくこととしている。

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