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部落とハンセン病めぐり
資料もとにシンポもつ

「解放新聞」(2004.04.12-2165)

 

全療協などと共催で

 シンポジウム・差別の100年を問う―「特殊部落調附癩村調」が明らかにしたものが、3月27日夕、東京・松本記念会館でひらかれた。「特殊部落調附癩村調」(1916年)という資料を大阪の市民運動「福祉運動・みどりの風」が入手。差別の歴史のなかで出てきたこの資料を、差別をなくすため、人間回復のために活用しようと今回のシンポが企画された。調査の目的、歴史的構造、排除と差別、隔離と差別などを、さまざまな側面から共同作業によって明らかにしようと実行委員会形式でひらかれた。部落解放同盟、全国ハンセン病療養所入所者協議会(全療協)、福祉運動・みどりの風が共催し、150人が参加した。同様のシンポジウムは、奈良(4月10日)岡山、鳥取、熊本でひらかれる予定。
 シンポジウムでは松岡とおる書記長が特別アピールをおこなった後、神美知宏・全療協事務局長、和田献一・中執、訓覇浩・真宗大谷派同和推進本部委員をシンポジスト、藤野豊・富山国際大学教員をコーディネーターにすすめられた。
 初めてこの資料を前にして神さんは「何ともいえない戦慄、怒り。日本の病根の一つがここにある」、和田さんは「排除のための資料。もともと行政、警察が資料をもっていて、調査依頼にたいして報告がすぐにあがっている。戸籍が排除のシステムとして機能している、訓覇さんは「タイトルをみたときに、えっという思いだった。光田の差別の感覚がどこから生まれたのかみていきたい」とそれぞれ語った。
 シンポでは、調査依頼をした光田健輔の人物像、1910年代の時代背景、部落とハンセン病の関係などがテーマとして示され、「調」がもつ意味の解明が一歩すすんだ。

 「大正5年・特殊部落調附癩村調」は、1916年に全国の被差別部落をはじめ「癩村」とされるところの世帯調査が記録されたつ づり。ハンセン病にたいする隔離政策を推進した光田健輔・全生病院院長が各道府県に調査依頼したもの。その前日には「私宅療養癩患者調」の調査依頼もしている。なぜ、被差別部落を光田が調べる必要があったのか、部落とハンセン病の関係などを共同作業で解明する一環としてシンポジウムがひらかれている。
 「調」では38府県約4300地区が報告されている。「癩村」では10県237地区が報告されている。

 

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