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部落問題資料室
NEWS & 主張
排除意識で
「部落の人をはずして合併を」
嫌悪感、差別感情あらわなハガキ
「解放新聞」(2005.7.4-2225)
 【兵庫支局】3町の合併に絡んだ差別ハガキ事件(2214号既報)で、県連と地元ブロックは、4月28日、3町行政と第2回の確認会をおこなった。確認会では、今回の差別事件について、3町の考え方が一致していないことから、今後も合同で話し合いをもっていくこと、また差別ハガキがでた根拠をさらに深く検証し、今後の施策に反映させていくことを確認した。

3町行政との
第2回確認会

 この差別ハガキ事件は、市町村合併のさなかに、「部落の人をはずして合併を」などと、部落がたくさんある町とは合併したくないという趣旨の差別ハガキが、昨年8月から今年の2月にかけて4回(4通)にわたって役場に送られてきた事件(4通の差別ハガキ要旨、後述)。これら差別ハガキは、部落にたいする嫌悪感差別感情をあらわにし、部落民を排除したいという悪辣な差別投書である。
 第1回確認会(2月28日)では、3町とも「許しがたい差別事件である」との見解を示した。その上で、この差別事件をどう受けとめ、何が背景にあり、今後の方策を文書での提出を求めていた。
 この日の第2回確認会では、3町がそれぞれ3月28日付けで提出した文書をもとにすすめられた。
 参加者からは「部落が多い町とは合併したくないという住民意識があったのではないか。そして、それを行政は把握していたのではないか」との問いが出された。
 それにたいしてB町長は、「合併にかかわる住民投票のあり方」で、「実質的にC町との合併を認めるかどうかの投票になってしまい、選別排除につながる危惧をいだいていた。住民からの意見を聞くと、C町の施策にたいする不信感があまりにも一面的に強調されていた。その背景に潜在的な偏見があると感じていた」とのべた。
 会場から「各町が具体的実態について、しっかりと住民意識を分析し、どんな研修が必要かを考えるべきで、講師をよんで講演するだけで事足りるわけではない」「この事件をもとに、人権啓発リーダーが知恵を出しあって検討すべき」など意見があいついだ。
4通の差別ハガキ(要旨)
*1通日(A町役場合併会あて) 合併すると部落が多くなるから止めて欲しい。B町の友達も同じことをいっている。部落の人をはずして合併すれば明るい町ができる
*2通日(B町役場合併係あて) A町と合併しないで。A町は2部落ある。部落の人はきらい。いまの町がいい
*3通日(C町長あて) A町Z区の婦人会の井戸端会議では、C町は部落が多いから絶対にいれないで欲しい
*4通日(C町長あて) A町は全区で部落を嫌がっている町

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