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部落問題資料室
NEWS & 主張
主張

 

和歌山全研成功のため研究
実践をさらに深化させよう
「解放新聞」(2005.9.12-2235)

 9月30日から3日間、部落解放研究第39回全国集会を和歌山県でひらく。
 本年は部落解放運動の大きな節目の年である。戦後60年であり、部落解放同盟改称50年、同和対策審議会答申40年、部落地名総鑑差別事件発覚30年である。また、日本ではじめて部落差別を法的に規制する「大阪府部落差別調査等規制等条例」が制定されて20年である。
 この間、部落解放運動は多くの成果をあげてきたが、1969年からつづいてきた「同和対策事業特別措置法」が2002年3月に失効し、部落解放運動も大きな転換期をむかえ、大きな社会変革のなかでひらかれる研究集会である。

 研究課題は山積している。
 これからの部落解放連動をいかにすすめていくのか。そのための人材養成をどのように展開するのか。今後の同和教育や同和行政、人権教育や人権行政、人権救済システムをどのように推進し構築していくのか。そのための実態把握をどうするのか。今日の差別事件や人権侵害事件をどう分析し、とりくみをすすめていくのか。それらの基盤である今日の社会をどのように分析するのかなど、早急に明らかにしなければならない課題が数多く存在する。
 本研究集会には以上のような数かずの課題にたいして、一定の方向性を明確にすることが求められている。

 

 たとえば、その1つである人権行政を強力に推進していくためには、人権行政とは何かを明確にしないとできない。
 そもそも行政機関の役割は、市民が快適で安全な社会生活を営むことができるようにすることであり、1人ひとりの人権を実現することである。それが民主的な行政機関の究極の目的でもある。その意味で行政施策全般が人権にかかわる行政であるということもできるが、それらを多角的に明確にする必要がある。
 憲法の人権規定の具体化の視点や人権行政対象の視点、つまり部落出身者や障害者、女性、子ども、高齢者、外国籍市民などの被差別者や社会的弱者の差別撤廃・自己実現の視点である。

 さらに人権行政の目的は何かということを明確にしていくことによって、概念を整理する視点も重要であり、これらの目的を実現するために人権行政の具体的内容を明確にする視点も必要である。
 このような憲法・対象・目的・内容などの視点で人権行政の概念を整理し創造することも今回の研究集会の重要な課題である。変革の時代は社会システムが大きく変わる時代であり、それにともなって基準や社会意識も大きく変わり、時代の前照灯としての正しい理論がますます重要になってくる。

 一方、「人権擁護法案」に反対している最近の国権主義的な動きや同和行政後退の動きをふまえれば、まもなく開催される研究集会の重要性は倍加する。
 理論的整理が遅れることによって、連動、行政、教育、労働、企業、宗教者などのあらゆるジャンルでの部落差別撤廃・人権確立のとりくみが遅れる。
 昨年の研究集会から1年、この間の全国各地・各分野の実践をふまえた論議を積み上げ、部落解放研究第39回全国集会を成功させ、人権システム創造に向けた新たな時代を切りひらく契機にしよう。


 

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