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部落問題資料室
NEWS & 主張
命ある限り識字と
経験交流会で喜びの声
「解放新聞」(2005.10.31-2242)

 「文字を見ても分からなかったときは、本当に悔しかった。しかし、いまは文字、一つひとつが私の宝物です」「命ある限り、交流会での皆さんの言葉を糧に、識字をつづけたい」。部落解放第11回全国識字経験交流会で参加者から喜びの声がつづいた。経験交流会は10月20、21日、大阪市内でひらき、部落内外の識字学級から172人が出席した。
 基調とまとめで辻本文化対策部長は、識字は楽しくやらねば意味がない、読み書きできなかったことで心にわだかまっていたことを、識字のなかで解いていくことが一人ひとりの解放だ、と指摘。非識字という問題も部落差別からだけでなく、女性差別との複合差別の観点がこれから必要だ、今後の方向として多文化共生、それぞれの識字へ視点を広げる必要があるのでは、とのべた。
 1日目は全体集会の後、識字学級の運営、思いを語る、文章教室、詩の教室の分科会と夕方からは食事をともにしての交流会。広島からは、復活をめざす「春駒」が上演された。
 2日目は、分科会報告、地元報告として7か国出身者がともに学ぶ、堺識字・多文化共生学級「つどい」のメンバーが活動内容の紹介と、地元出身の将棋名人、阪田三吉をモデルにした影絵「さんきい物語」を上演した。
 経験交流会では、今後の識字運動の方向を鎌田慧さん、内山一雄さん、金時鐘さんが提案した。

解放教育の軌跡たどる
春駒保存会が交流で

 【広島支局】尾道市協北久保支部の「春駒保存会」が、8月20日、尾道市人権文化センターで、広教組のメンバーと交流、20人が参加し、解放教育運動の軌跡をたどり原点にふれた。
 「保存会」は、劣悪な環境にありながら行政から放置されてきた60年代の北久保の実態を報告。「不就学児童」とよばれていた子どもたちが、親たちの貧しい暮らしを支えねばならなかったという実態により、教育の権利が剥奪されてきた歴史とそれにたいするとりくみを報告し、「志を高くもつ人びとの集まりが「保存会」」と紹介した。
 『詩集・春駒』を自費出版した水田しげ子さんは、幼いころ、母親に連れられて「春駒」(門付)にでたことについてふれ「寒いし、眠たいし、辛いことぽっかりじゃったけど、一番辛かったのは、門つけている時、同い年くらいの子にはやしたてられたこと」と話し、「識字学級で差別のしくみを理解しめざめ、怒りのなかで起ちあがり、青年の支えと解放連動のなかで『詩集』ができた」と語った。
 兼古貞代さんは、母親が祭りなどにでかけ、「穂山」を門つけていたという。家で母親が練習していたのをいつの間にか覚えたという。地獄・極楽の絵説き図を前に、御詠歌を披露した。
 交流会の終わりに、解放教育、労働運動の発展を祈念して保存会が「春駒」を披露した。
 参加者からは、「もっと話を聞きたい」「教職員としてではなく、ひとりの人間としての教育が求められる」などの感想が寄せられた。


 

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