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部落問題資料室
NEWS & 主張
整理し文書化し提出へ
N社社員差別発言事件第2回確認会
矛盾点を指摘し
「解放新聞」(2005.11.7-2243)

 通信関連会社N社のA社員による同居女性Bさんへの差別発言事件(2227号既報)で、10月6日午後、東京・中央本部で第2回確認会をおこなった。N社からは、A社員本人のほか、上司や同社人権啓発担当者が出席、中央本部からは赤井中執が、東京都連からは藤本忠義・副委員長、長谷川三郎・書記長が同席した。
 確認会でA社員は、差別発言の理由について「彼女から差別発言はしてはいけない」といわれていたので、「差別発言すれば「つきあうに値しない」と思われる、別れられると思った。差別意識はなかった」という従来の主張を繰り返した。
 N社からこれまでの報告を受け問題点を指摘、A社員にもう一度、発言の経緯や背景を整理して文書化するよう求めた。
 A社員は、Bさんが部落出身ではないと知りながら、口論のさいに「Bは、えた、非人…」などと差別発言していた。
 A社員は部落問題について、東京での中学時代はまったく聞いたことがなく、高校時代に同級生から聞いてはじめて知ったこと、同和教育について「知らなければ知らないままでいいのに、なぜ同和教育をするのかな」と感じていたこと、NTTの社員研修で結婚差別を知り、差別がきっかけで結婚が破綻することを知ったが、高校時代の話のほうを「生のリアルな話」として受け取っていたこと、などをのべた。
 しかし、彼女の生活態度や親の態度から、出身地を調べたこと、2、3回発言を繰り返しても別れるにいたらなかったのにさらに繰り返したこと、発言のさいは激高しており、本当に「嫌われるために計算して」発言したのかがあいまいなことなどの矛盾点を指摘。もう一度、高校時代の時点で部落にたいしてどんな認識をもっていたのかを掘り下げること、なぜ部落問題を同居解消の手段としてもちいたのかなどを冷静に考えて整理し、文書として提出するよう求めた。
 N社にたいしては、Bさんからの電話にたいして、A社員のプライバシー(=人権)を守ろうという意識が働いたにもかかわらず、差別発言のことを知っても強い関心がいかなかったことがなぜなのか、「できれば2人で解決してほしい」という意識があったのではないか、と指摘した。
 次回は、A社員からの文書をもとに糾弾会をひらくこととした。


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