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部落問題資料室
NEWS & 主張
戦争と差別を学び連帯
第31回長野県部落解放子ども会大会
「解放新聞」(2005.12.5-2247)

 【長野】第31回長野県部落解放子ども会大会を10月15日、長野市の松代小学校でひらき、県内各地の解放子ども会の小・中学生ら220人が参加した。講演「語り継ぐ「戦争と差別」の体験」や高校生の訴え、青年のバンド演奏、フィールドワークなどをし、部落差別の現実や平和と人権を考え、連帯を深めた。
 全体会での講演で、大豆島(まめじま)支部の宮沢勉さんは、入学差別で排除されていた部落の子どもたちが小学校に通うようになった経緯や、日中戦争のころに小学校に通った体験などを報告。しだいに戦争へ傾斜していった教育の内容や「勤労奉仕」先での被差別体験、長野空襲(1945年8月13日)の体験なども語り、「戦争こそ罪悪。まさに笑いながら人を殺す。こんな恐ろしいことがあるでしょうか。どうか差別と戦争をなくすために、ともに闘っていただくことをお願いする」と訴えた。
 午後のフィールドワークは、4~6年生と中学生が3班に分かれ、それぞれ青年部員・高校生を班長におこなった。長野市松代の未完成の戦争遺跡「松代大本営」のうち象山地下壕と、地元の解放子ども会の活動の場である西条集会所を訪れた。象山地下壕では「追悼碑を守る会」の原山茂夫・事務局長が、壕を案内しながら天皇制や差別の問題を、西条集会所では加藤ますいさんが地元の部落差別の実態を説明した。
 「松代大本営」は、戦争末期に天皇をはじめとした戦争の最高指導部「大本営」や政府・通信機関の中枢、天皇一族などを疎開させるために、朝鮮人差別の強制労働で象山、舞鶴山、皆神山に穴を掘り、敗戦によって未完成となった戦争遺跡。原山さんは、写真なども使って「松代大本営」計画・推進の経過を説明しながら、天皇制と差別との関係もわかりやすく解き、住井すゑさんの言葉を引用して「「差別の根源は天皇制にある」。まさにそうだ」と語った。
 大会では、午前中に開会行事と全体会(小学校1~3年生は別室でレクリエーション交流)をし、午後はフィールドワーク(小学校1~3年生は別室で交流)と閉会行事をおこなった。
 全体会では、宮沢さんの講演のほか、青年部ロックバンド「リーガル」の演奏や、東御市解放子ども会による第ュ3回全国子ども会集会(8月5~6日、広島市)の報告や高校生の「かたれない、だから伝えたい」と題したアピールをおこなった。「リーガル」の清水隼登さん(県連青年部長)は、自分の部落の祭りのハッピを着てボーカルとギターを務め、差別を許さずに起ちあがることを訴えた。演奏の合間には、そのハッピを紹介しながら祭りからも排除されてきた部落の闘いの歴史も紹介した。

差別を許さない自分で

 開会行事では、主催者あいさつで竹之内健次・県連委員長が「同じ目的、願いで活動する仲間、友だちがこんなにもたくさんいる。ぜひしっかり学んでほしい。連絡を取り、励ましあい、勇気と自信をもって、差別をなくす解放子ども会活動にがんばってほしい」と提起した。
 解放子ども会からは、長野市豊野解放子ども会の萩原健児さんと、地元の松代西条解放子ども会の加藤正子さんが「差別に負けない勉強もとても大切だが、人を大切にする気持ちや差別をしない、許さない自分でありたい」「1日でも早く差別がなくなるようにがんばろう」とよびかけた。
 来賓の立岩睦秀・長野市教育長は「解放子ども会の差別に負けない、差別を許さない活動は、人権を守るとりくみのうえで重要な役割を担っている。大いに交流を深め、これからの活動に生かしていただきたい」とあいさつ。松代小学校みどり会(児童会)の中津智仁さんも「みなさんの学習や活動に学び、これからの学習に生かしたい」と語った。


 

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