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部落問題資料室
NEWS & 主張
海を越え、沖縄から狭山の声
地元の基地問題とも結合し

「解放新聞」(2009.11.16-2444)

狭山事件の再審を求める沖縄の集い
  「海を越え、狭山集会沖縄で、皆の支援に勇気百倍」。石川一雄さんが歌を詠み、夫妻で、この沖縄の地から証拠開示、司法の不正義は許されない、再審開始をという声をあげてほしいと訴えると、大きな拍手がかえってきた。閉会あいさつで西尾市郎・日本基督教団牧師は、国家権力は兄への思いという、人間として失ってはいけない気持をついて石川さんを自白に追い込んだ、国家権力による部落差別にもとづくえん罪だということが分かった、基地問題をはじめ構造的な沖縄差別があるなかで、部落差別との闘いとどう連帯できるのかという課題をふまえながら、とりくみをすすめる、と決意を語った。

 第3次再審に入り、はじめて沖縄でとりくまれた「狭山事件の再審を求める沖縄のつどい」。10月30日夕方、浦添市内のてだこホールでおこなわれた集会には、集会実行委員会を結成した連合沖縄、全港湾、高教阻、宗教団体、高退教の仲間をはじめ1187人があつまり、石川さんの訴えにこたえ、沖縄から狭山再審の闘いに新たな決意でとりくむことが誓い合われた。
  集会では、DVDで狭山事件について学んだあと、西島書記次長が沖縄では理解されにくい部落問題について解説。狭山事件の真相を鎌田慧・市民の会事務局長が、第3次再審の現状を中北龍太郎・狭山弁護団事務局長が、説明した。
  主催者を代表して中村信正・連合沖縄会長は、沖縄にはいぜんとして軍事基地が置かれいのち、人権、財産を脅かしている現状がある、このことも含め狭山事件を考えよう、沖縄から狭山の声、えん罪をなくすこと、可視化――代用監獄の廃止の気運を盛りあげていこう、と参加者によぴかけた。

狭山に沖縄が何ができるか
また、沖縄靖国訴訟団団長で彫刻家の金城実さんは、大阪沖縄県人会が「沖縄県も亦未解放部落の一種」と見られては困るとした「「にんげん」の沖縄教材掲載問題」をあげながら、えん罪の根底に差別、貧困の問題があったことを噛みしめ、沖縄の歴史を検証し、狭山に沖縄が何ができるかを突きつけている集会だ、とのべ連帯をよぴかけた。
連帯のあいさつを、清水秀行・中央共闘事務局長(日教組書記次長)と横山節夫・九州ブロック共闘議長(連合宮崎会長)がおこなった。


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