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部落問題資料室
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あと1ヶ月余、厳しい状況をはね返し
松岡参議院選挙の2戦必勝を

「解放新聞」(2010.06.14-2473)

 6月4日に管新総理が誕生し、9日には新内閣が組閣された。5月末からの目まぐるしい政局の動きは一段落したが、鳩山政権時代からの課題は山積したままである。
 沖縄の普天間基地問題をめぐって、鳩山総理は、意見が対立した福島大臣を5月28日に罷免し、30日には社民党が連立政権から離脱することを決定した。そして、6月2日午前中に開催された民主党の両院議員総会で、鳩山総理辞職、小沢幹事長辞任が表明され、政権交代から8か月余で鳩山連立政権は崩れた。
 政治と金の問題、普天間基地問題などで、この間、鳩山内閣への支持率は急落していたが、5月31日のマスコミ各社の世論調査は、ついに20%を割り込む結果(日経=22%、毎日=20%、読売=19%、共同=19%、朝日=17%)となり、政権維持の危険水域に完全に入っていたことを考えれば、当然の事態であるといわざるを得ない。
 新たに発足した管政権は、これまで鳩山政権が推しすすめてきた「弱い立場の人々、少数の人々の視点」を政治の原点に据えた「いのちを守る」政治路線を堅守し、差別撤廃・人権政策確立への異体的政策を実現していくべきであると考える。

 政局は流動化しており、今後の国会運営や参議院選挙日程も大きく影響を受けざるを得ない。今回の政変で、国会が空転する時間を考えれば、6月16日閉会予定であった会期も延長の可能性があり、7月11日投票が有力視されていた参議院選挙も1~2週間延期になる可能性も出てきている。しかし、どんなに遅くても参議院議員の任期切れとなる7月25日までに選挙が実施されることは確実である。いずれにしても、既に投票日まであと1か月余という段階になってきている。
 鳩山総理辞職、小沢幹事長辞任により、管新総理が誕生した直後の世論調査では新総理への支持率が60%前後に回復し、民主党への支持率も30%前後となっているが、これはあくまでも一時的ご祝儀相場であり、今夏の参議院選挙は民主党にとって厳しい逆風のなかでの闘いであることに間違いない。民主党の比例区公認候補として2選をめざす「松岡とおる」参議院選挙闘争も、当然のことながら厳しい闘いにならざるを得ない。
 しかし、民主党候補への厳しい逆風のなかにあっても、部落解放同盟としては国政で差別撤廃・人権政策確立を推進する「松岡とおる」組織内候補の2選必勝を何としても勝ちとらなければならない。まさに、部落解放運動の浮沈がかかる闘いである。

 現時点で、今夏の参議院選挙の候補者もほぼ出そろってきている。とりわけ、「松岡とおる」中央書記長が立候補する比例区は、定数48にたいして、民主党の比例区公認候補が45人となってきている。しかも、6月1日に第7次の公認発表で45番目に決まった候補者が「松岡」の同姓候補となった。厄介な事態である。
 周知のように、民主党の当選枠の中で個人得票数が多い順番で当選が決まっていく仕組みであり、「松岡とおる」候補にとっては超激戦の選挙にならざるを得ない。
 とりわけ、部落解放同盟の組織内候補である「松岡とおる」候補は、浮動票を期待できないという現実を見据えるならば、部落解放同盟の1人ひとりの同盟員の奮闘のいかんが直接に勝敗を決することを肝に銘じておかなければならない。
 この段階で、第2期「松岡とおる」参議院選挙闘争の勝利を確実にするとりくみができているのかどうかをすべての各級機関は総点検し、残り1か月余の期間に、全組織の一切の力を選挙闘争に集中して盤石のとりくみを行わなければならない。
 率直にいって、現段階での集票活動のとりくみは大きく遅れている。厳しい選挙情勢のもとで、この遅れは致命傷になりかねない。だが、1か月余あればこの遅れを挽回し、「松岡とおる」2選必勝を勝ちとることは完全に可能である。

 部落解放同盟は、全国選関本部長会議で、すべての各級機関が6月から投票日までの期間、休日なしの選闘態勢をとって、すべてのとりくみを松岡参議院選挙闘争に集中することを、申し合わせている。この期間、すべての同盟員が、異体的な課題と任務を持って総行動を展開していただきたい。やるべき課題は明確である。
 第1に、すべての同盟員1人ひとりが「3人以上の確かな友人・知人の支持票」を獲得すること。第2に、未組織の地域内の兄弟姉妹に働きかけ地域票を掘り起こし拡大していくこと。第3に、反差別・人権確立を闘う多くの仲間に松岡支持を訴えて支援の輪を広げていくことである。この時、「2枚目の投票は松岡とおる」と個人記名を徹底して何度も念押しすることが重要である。とりわけ、同姓候補が出現した今回の選挙では、2度3度と「松岡とおる」と個人記名を確認し、念押しするとりくみが必要である。
 同時に、公示日の翌日から投票日前日までの期日前投票を完遂するとりくみをやりきり、投票日当日は支持をお願いした友人・知人に投票確認をおこなうとりくみを徹底していくことが不可欠である。
 政局の流動化や民主党への世論動向に右往左往することなく、「松岡とおる」候補が、人の痛みをよく知る候補者として、差別撤廃・人権確立の政策推進のために余人をもって代えがたい組織内候補として、部落解放同盟は全力を挙げて当選させなければならない。
 すべての同盟員は、負けることができない松岡参議院選挙闘争がきわめて厳しい情勢にあることをしっかりと認識して、機関の指示待ちに陥ることなく、自発的な「松岡とおる」支持拡大行動を積極的に繰り広げていこう。

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