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部落問題資料室
NEWS & 主張
問題に「気づかず」と
苦しい弁明に終始するU社
ディベロッパーU社と事実確認会

「解放新聞」(2011.02.28-2508)

 土地差別事件でディベロッパーU社と事実確認会を2月15日、大阪市・HRCビルでおこなった。「地域下位地域」などの差別的な表記がある広告代理店が作成した調査報告書を受けとっていたことや、社員2人が「地域評価は低い」という報告書の表記を「同和地区に関わりのある地域であるかもしれないと漠然と認識」していた点は認めたものの、「社内の教育が不十分だった」という弁明に終始したことから、「持ち帰って内部で論議を積んでほしい」と求めた。
  U社は、1977年度頃から同和問題研修推進員を設置するなど、人権問題にとりくむ社内の体制を敷き、現在は公正採用選考人権啓発推進員2人、宅地建物取引業人権推進指導員7人がいる。
  それにもかかわらず、土地差別調査が社内で問題にされることはなく、報告書を手にしながら差別的な表記に気づかなかった社員が大半という同社の社員調査結果が示された。
  この理由について「分譲価格や近傍物件の分譲価格、物件概要、販売動向、広告展開、広告代理店の提案する広告に関すること(広告表現、広告戦略等)については興味を持ってきちんと目を適していましたが、立地特性、校区評価については、漠然と眺めている程度でした。したがって人権問題が内在しているとは気付きませんでした」というのだ。
  かなり苦しいいいわけにしか読みとれないため、「人権研修していても、中身ができていない」と指摘する声や、「なんで広告代理店は(同和地区を)調べてきたのか」と追及。聞かれた社員が言葉につまり、回答できない一幕もあった。
  U社からは5人、部落解放同盟からは岸田副委員長、赤井中執など12人が出席した。

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