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部落問題資料室
NEWS & 主張
「差別禁止法」めざして
「市民活動委員会」の設立総会
第69回全国大会は3月30日~4月1日大阪で

「解放新聞」(2011.06.20-2523)

人権確立社会の実現へ
市民レベルで論議おこそう
  「誰かへの差別を許してしまっている社会は弱くてもろく、すべての市民の不幸につながるもの」であり「差別する人がいなくなれば差別はなくなるという原則を社会的なルールとして確立しよう」と「差別禁止法の制定を求める市民活動委員会」の設立総会が6月9日午後から東京・衆議院第2議員会館会議室でおこなわれた。共同代表になる6人のほか、40人が参加。差別行為そのものをとがめる法律のない日本に暮らす例外なくすべての人へ基本的人権を確立する社会を実現するとりくみとしてスタートした。
  市民活動委員会では、ともに活動する仲間をよぴかけるとともに「差別禁止法」制定に向けてさまざまな論議を市民レベルで起こ
し、法律そのものの形態や罰則の必要などの論議を重ね法制定への世論を高めていきたいとしている。
  よぴかけ人を代表してあいさつした奥田均(近畿大学人権問題研究所)さんは、「理不尽な差別が放置されている。こうした現実にたいして日本の差別対策は当事者に向けた生活支援が中心だった。間違いではないが差別そのものを禁止する社会に向けたルールづくりがどうしても必要だ。それが差別禁止法だ」と指摘、2007年以来の研究会の積み重ねを報告。「現実はきびしいが被差別当事者が前にでてスクラムを阻んでいきたい」とのべた。

「禁止法」と「救済法」は一体
共同代表に桧岡書記長
  共同代表に名をつらねる8人の内、この日参加した竹信三恵子(ジャーナリスト)さん、多原良子(北海道アイヌ協会札幌支部)さん、申惠手(青山学院大学)さん、楠敏雄(DPI日本会議)さん、松岡徹(部落解放同盟)さん、辛淑玉(人材育成コンサルタント)さんの6人が発言した。
  そのほか、アドバイザーとして名を連ねる金政玉(DPI日本会議)さん、森登美子(地域の底力政策研究所)さん、田中宏(自由人権協会)さんらが期待と要望をまじえて発言した。
  啓発用のパンフレット「希望の未来設計図・「差別禁止法」をつくる」では詳しくこの差別禁止法の意義がのべられている。この
「差別禁止法」と「人権侵害救済法」は対立するものでなく表裏一体のものであり、前者は差別の禁止にかかわる「実体法」であり、後者はそれを実行する「組織法」であり、両者はともに差別のない人権社会の建設のために共通項をもちながら、互いに補完しあう法律、だと説明している。
  また、「東日本大震災による被爆者差別を許さないアピール・福島差別を許さない」を採択した。
  市民活動委員会では、活動の仲間を募集。下記ホームページから加盟できる。また、啓発用のパンフレット「希望の未来設計図・
「差別禁止法」をつくる」は、頒価100円。 (http://www.sabekin.net


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