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部落問題資料室
NEWS & 主張
教育・研修がなかったことが明らだ
公的施設職員差別発言事件で

「解放新聞」(2012.06.04-2571)

 【長野支局】「よつのしょうもこういう性格だ」とあからさまな差別発言。昨年10月に明らかになったこの「佐久公的福祉施設職員差別発言事件」(2557号既報)について、県連と佐久地区協議会が3月19日、佐久広域連合事務局講堂で「確認集会」をひらき、事件の問題点と今後の部落解放に向けた教育・啓発の方向性を確認した。

確認集会をしなくては前進できない
  確認集会には、差別発言をした職員、その発言を告発した元職員も同席し、施設の設置者である佐久広域連合会長の柳田清二・佐久市長をはじめ役員や当該の施設長など25人と、県連をはじめ佐久地区協議会役員24人が参加した。
  この差別発言事件は、公的福祉施設の職員が利用者にたいして「こういう病気の人は、こういう性格だ」とのべ、続けて「よつのしょうもこういう性格だ」と発言したもので、その場に居合わせた職員が告発して明らかになった事件。さらに、職場環境から、差別を告発し、糾弾した職員が、結果として辞職せざるを得ない事態となった。
  確認集会では、佐久広域連合長の柳田佐久市長が、「事件を重大に受けとめている。佐久広域H市町村の関係にも報告してきた。この確認集会をしなくては前進できない」とのべた。また、告発した元職員は、「発言の当日居合わせてよかったと思う。間違いを認めて正しい知識を身につけてほしい。差別のない日常がきてほしい」と訴えた。

事件の問題点を提起
事件の問題点を古川幸雄・県連書記長が提起し、今後の課題として①差別発言者の意識変革②当該施設の全職員への研修③告発した元職員に、真撃な反省にもとづく謝罪と心のケア④利用者にたいし真撃な謝罪⑤人格・人権を最大限尊重した対応・再発防止に向けたとりくみ⑥広域連合で働く職員にたいする人権同和教育の実施、など佐久市の人権同和行政・教育の総括と佐久地域一丸となったとりくみの推進などを指摘した。
  最後に、星沢重幸・県連副委員長が、「差別の現実に深く学び、差別意識の変革を」とまとめた。そして、今後の課題についての文書回答を求めて終えた。


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