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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第1992号/00.10.30
  ある労働組合の幹部に聞いた話しだが、先の総選挙では組合の総力をあげて組織内候補を応援、支援した、という。これは、後援会を作り、名簿を集め、電話などをかけ支持者を固め、小集会などもおこなう、もちろん、街頭などでのパフォーマンスは当然、という従来型の選挙のやり方でだ。ところが、これがだめ。1位と大差を付けられ落選ということになった/小選挙区だから、大量に動員をかけ、集中的に従来型選挙戦をおこなえば当選できるという考えは甘い、ということになる。ではどうすればいいのか。そこは模索中というのが、組合幹部の話しだった。これと同じようなことが、全国的に起きている/国会では、議長斡旋という手段が講じられながら、議長が辞任、新しい参議院議長のもとで、参議院比例区での非拘束名簿式導入が決まった。従来方式ではやっても勝てない、というののは自民党も同じ。しかし、だからといって、自党が有利になるために選挙方式を約束を破ることまでして勝手にいじり、しかも強行突破する、というのはいかがなものか/こんなことを許しておくと、衆議院も含め、またぞろ、政権党のみが有利になる選挙方法をごり押ししてこないのか。保守政治も、いよいよ終焉を迎えているな、という感を強くする/しかし、従来手法が通じないのは、野党側も同じはず。ようは選挙をめぐる方法ではない。どうすれば各党の政策が明確化され、だれから、どのような支持を得るのかの戦略を練ることだ。そこにある危機は、保守にだけではないのだ。

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