「ビッグレスキュー東京２０００」が、９月３日、首都東京でおこなわれた。石原都知事は都の防災センターに、森首相などは堂どうと防衛庁の中央指揮所に陣取る始末。石原都知事は自衛隊を三軍とよび、講評では「予想されるかもしれない外国からの侵犯にたいしても、まずみずからの力で自分を守るという気概をもたなければ、だれも本気で力を貸してくれない」と、またまた本音を語った。この演習は海外からの侵犯なるものにたいする、帝都大防衛戦争でもあったわけだ／石原都知事の「三国人」発言を受け、この演習は地震にたいするものではなく、滞日・在日外国人への根拠のない排外意識を煽り、醸成する治安対策であるとして、同日、「多民族共生社会の防災を考える９・３」集会がひらかれ、この演習の監視報告などがおこなわれた／関東大震災のときは、朝鮮人がこの機会に騒じょうを起こす、というデマゴギーが流され、市井の日本人が自警団を組織し多くの在日朝鮮人を虐殺した。しかも軍隊は、このときばかり社会主義者、無政府主義者を虐殺した／こんな歴史をこそ私たちは痛苦に反省するべきではないのか。一体全体、石原都知事の頭の中では、関東大震災のさいのデマゴギーと現在の滞日外国人の犯罪の意識的拡大解釈だけが結びついているようだ／阪神・淡路大震災のさい、滞日・在日外国人が多い神戸のどこで暴動が起きたのか。すべての人が手をつなぎ、町の復興へ努力したではないか。石原都知事は、事実をこそ知らねばならない。