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部落問題資料室
コラム
今週の1冊 第2073号/02.06.17

MOTSU MADNESS
男の料理 内臓

西川 治著 マガジンハウス (定価1359円)

書籍画像 著者が外国をめぐり、「内臓の豊豊饒な味覚に魅了された」とあるように、日本をはじめお隣の韓国、トルコ、フィリピン、イタリアなど世界各国の内臓料理を紹介しているレシピ本。
 私も幼少のころから、すじ肉やレバー、豚足などを食べて育ってきたが、先のBSE問題で話題になっている牛の脊髄を食して以来、あのとろけるような旨さに、あらためてホルモンの奥深さを知った。
 そんなホルモンの新たな食べ方があるのでは、と本書を手に取った。しかし料理の写真がそれほどおいしそうには見えない。これは料理本にとって致命的だ。白いテーブルクロスにグラスワインなんか添えたり、「10分でできちゃった」「お弁当のおかずに最適」みたいな方がまだ良い。
 しかも表紙に「男の料理」。女が料理してもいいじゃん。さらに前書きに「動物の内臓は、良家の女
の子を精肉とするならば、娼婦といえよう。渋く。苦く。一筋縄ではいかない」とたとえの意味も意図も不快。なんというもののいいようだ。  (謙)

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