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部落問題資料室
コラム
今週の1冊 第2085号/02.09.09

暴走する世界
グローバリゼーションは何をどうかえるのか

アンソニー・ギデンズ 著 ダイヤモンド社(定価1500円)

書籍画像 民主党からブレアーをというスローガンで若手が代表選に一本化してたつことになったのが、わが国の野党第一党の現状。本家のイギリス労働党のブレアーはなかなかのブレーンをもって、現実政治の荒波にすでにのりだしている。そのプレアー「お気に入りの知識人」の一人が、本書の著者のアンソニー・ギデンズだ。ギデンズといえば社会学者として高名で分厚い『社会学』は何版も重ねている、教科書のベストセラーでもある。
 もちろん、ギデンズの立場は明解だ。それは、グローバリゼーションを「生起する『変化』を所与のものとして受け止め、『変化』に抗(あらが)ったりはせずに、『変化』への『適応』をはかることを合理的かつプラグマティックな戦略だとする」。しかし『第三の道』の著者でもあるギデンズは、「排除されるもののいない社会」をもめざす。
 リスク、伝統、家族、民主主義をキーワードにこの十年間で何がどのように変わり変容を求められるかが示される。現在を考えるために一読を。おすすめの一冊。(A)

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