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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2068号/02.05.13
 「通信傍受法(盗聴法)」が九九年制定された。この年「国旗・国歌法」「新ガイドライン法」などの法案が国会で審議をほとんどせず一挙に成立した
▼盗聴法は、00年、01年と実施例はなく今年初めて覚醒剤売買に関して適用されたという。しかしこの間、七百億円という巨費を投じながら実施例がないとは考えられない
▼以前にも書いたが、現実には、はるか以前から警察、公安による盗聴は実施されている。この法の制定により「悪質・深刻化する組織犯罪」にたいしては大手を振って適用できる、ということにすぎない。しかし、それでも運用実態は隠されたままだ
▼大阪検察庁の公安部長が暴力団とつるんで犯罪をおこなったと先月逮捕された。しかし、この事件、どうもおかしい。公安部長は公安の機密費問題で内部告発すると逮捕日の翌日に某新聞社のインタビューに応じる予定だった
からだ。某新聞社は一面をあけて待っていたという
▼しかも逮捕されてから後の報道はほぼなし。リークをおそれて逮捕したとしか考えられない
▼これも某新聞社の電話か公安部長の電話が盗聴されていたことを物語る。こうして盗聴法の本来の目的通り内部告発者は事前に摘発されていくのだ
▼国家公安委員長は、テロリストの行動の事前察知のために盗聴法は大変有効、法の改正をと、本音をさらけ出した。私たちの権利を侵害する法の廃止こそ求めねばならないのだ。

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