W杯の大阪大会には七千七百人という警官隊が導入された。部落のなかにまで警官が単に乗ってぐるぐる回る「警備」。長居競技場から私の住む部落まで、警察とガードマンがものものしく固めている
▼十四日は日本チームがリーグ優勝、決勝トーナメント初進出をかけた試合。競技場周辺、駅、繁華街には警察官、ガードマンだけが目立つ。2対0で日本が勝利してから後、若者がナンバを中心に繁華街にくり出した
▼始まったのは、あちこちでの小グループによる道路上での勝利祝い。少しすると、すぐに駆けつけるのが警察官。どこから、どのように情報を得るのか、すぐにくる。おそらく町内会ぐるみで情報網が組織されているのだろう
▼ナンバの橋の上では、恒例の道頓堀川に飛び込む儀式。ところが、警察官が規制し、橋になかなか近づけない。しかも、公務執行妨害の罪名で捕まえた若者を交番所のなかで手足、首を五人がかりで捕まえて集団リンチ。警察は暴力をふるうな、と思わず抗議すると、奴らが暴力をふるったので、と返してくる。公権力をもったものが暴力をふるっていいのか、とつづけて抗議すると、なんとガラス張りの交番所のブラインドをおろし、なかを見えなくする。しかも上空には探索灯付きのヘリコプターが三機も舞う
▼まさに警察、ガードマン、自警団総ぐるみの治安弾圧体制の大練習場。これでいいのかW杯、といいたくなる。
「解放新聞」購読の申し込み先
解放新聞社 大阪市港区波除4丁目1-37 TEL 06-6581-8516/FAX 06-6581-8517
定 価:1部 8頁 115円/特別号(年1回 12頁 180円)
年ぎめ:1部(月3回発行)4320円(含特別号/送料別)
送 料: 年 1554円(1部購読の場合)