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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2088号/02.09.30
 テレビを見ていて気づくのが、放送局自身の宣伝が多いこと。NHKは別として、民放がこれなのだ。自社が放送するスペシャル番組や連続ドラマの宣伝が、はてしなく流れる。なぜか。不況でスポンサーが付かないからだろう。これは、民放にとって大危機だ
▼それと同時に目立つのが消費者ローンのコマーシャルの多さ。解禁以来、あっという間に消費者ローンの広告でテレビは埋め尽くされている。これも完全に不況の影響。元気な会社はこれしかない、ということか
▼またまた多いのが通信販売の宣伝。有線放送はともかく、民放の放送時間に登場する。それも、国内外制作の運動器具や健康食品のコマーシャルなどと違つて、実演販売のコマーシャルがやたらに増えている
▼現代版の香具師の登場といえるものだ。目の前で、さっと汚れが落ちたり、調理が簡単にできたり、生活上のさまざまなことが楽にできることがコンセプトになっている。この販売員の実演が、実に手際よく、うまい。え、こんなに簡単に、と思わせる
▼これも完全に熟練労働。最初からこんなに簡単にできるわけがないことが多いのだが、そこはテレビの魔術。簡単なように見せつける
▼それと消費者の購買心理をくすぐるのがうまい。これがあれば便利、いい、と欲望をかき立てるのである。資本主義の原理である欲望を扇る、その典型が、テレビのなかの現代版香具師の登場なのだ。

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