個人情報と人権
白石 孝 著 解放出版社(定価1000円)
満を持して解放出版社から「個人情報と人権」をテーマにした本が出た。しかも「知っていますか?一間一答」シリーズなので、わかりやすい。
筆者の白石孝は「個人情報と人権」を、国家による人権侵害と、「自己情報のコントロール権」として整理し提案。自己決定は民主主義の根幹を築くものであることを理解してもらうために執筆した、と書いている。
今国会には、個人情報保護に関する法案が、政府と野党から提案され、4月8日に衆院本会議で質疑がおこなわれ、個人情報保護特別委員会を設置、本格審議がおこなわれようとしている。
政府案では、表現の自由への規制が可能となり、自己情報のコントロール権を否定、社会的差別を生むセンシティブ情報の収集禁止もない。また野党案も本人の同意さえあればセンシティブ情報を取り扱えるものとなっており、実効性のある個人情報保護法制を確立するための本格的論議が必要。
「住基ネット」とあわせ、そのための学習資料としておすすめする。(E)
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