ビルマ軍事政権と
アウンサンスーチー
田辺寿夫(ジャーナリスト)・根本 敬(東京外国語大学助教授) 角川書店(定価800円)
5月30日、ビルマで、アウンサン・スーチーさんをはじめ多数の国民民主連盟のメンバーらが軍事政権に拘束された。62年以来、軍事政権による軍事独裁体制のもと、生命も奪う弾圧への恐怖を背景に、民衆は民主化へのあきらめの気持ちと苦しい生活を強いられている。けっして他人事ではない。62年のクーデターで実権を握った国軍の体質は「大日本帝国陸軍そのまま」で、88年の国軍によるクーデターで成立した現軍事政権にも引き継がれているようだ。軍事政権に限らず、民衆統制の傾向は各国政府にあり、とくに「9・11同時多発テロ」後、「反テロ」名義で治安強化―国家強化をはかる政府間協力は、監視・管理技術の発展も背景に急進行中だ。いまは無事の日ではない。「解放新聞」購読の申し込み先
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