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部落問題資料室
コラム
今週の1冊 第2147号/03.12.01

ブッシュの「神」と
「神の国」アメリカ

栗林 輝夫 著  出版社・日本キリスト教団出版局(定価950円)

書籍画像 90年、ベルリンの壁崩壊を象徴とする冷戦構造の解体とともに、旧ソ連邦をはじめ多くの国ぐにで、「民族と宗教」の紛争が踊りでた。この「民族と宗教」こそがこれからの(も)世界の平和と人権を考えていくキーワードでもあるだろう。
 いままで、多くが語られながらも私たちはいまだに「民族と宗教」を相対化し克服することができないでいる。そのことは日本でも例外でないとだけ指摘しておく。
 とくにアメリカでは、「9・11事件」以降、深刻の度をまし、マイノリティーへの寛容を喪失している。レーガンから始まったアメリカのウルトラ右傾化の底流には、宗教右翼の登場がある。現在のブッシュ大統領の登場はその実力を強烈に見せつけた。本書は「9・11事件」から「イラク攻撃」の間にアメリカに滞在し、神学者の目から見た宗教レポートとなっている。
 『世紀末のアメリカとキリスト教』(藤井創・新教出版社)、『宗教から読む「アメリカ」』(森孝一・講談社)を合わせて読むことをすすめる。(安)

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