pagetop
部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2106号/03.02.10
 名古屋高裁金沢支部が一月二十七日、高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の原子炉設置許可処分の無効確認を求めた住民訴訟に、設置許可は無効との画期的な判断を示した
▼高速増殖炉とはウランを燃やす一般の原子炉でできるプルトニウムなどを原料とする原子炉。燃やした以上のプルトニウムができる「夢の原子炉」とよばれている
▼しかし原子炉を冷却するナトリウムが九五年に配管から漏れ、燃焼する事故が起きた
▼判決は「現状設備では、ナトリウム漏れにより放射性物資の外部環境への放出の具体的危険性を否定できない」「炉心崩壊事故を招く危険がある」と踏みこんだものだった
▼プルトニウムそのものが、ごく少量で多数の人間を殺傷することができるきわめて毒性の高いもので、一万年以上たってもそれは消えない。また、プルトニウムは原爆の材料。それをあつかうことを口実に、超管理社会が構想されている
▼また、冷却材のナトリウムを高温に保つために年間、百億円の電気代が使われる、という税金の無駄遣いもおこなわれている
▼脱原発、脱プルトニウム社会が世界の常識。政府は明白な論理を示せと上告した。炉心崩壊の危険性まで指摘されているのに、なにおかいわんやである。ウラン採掘から、立地場所、現場作業など、差別で塗り固められた原発を、いますぐ廃炉にすべきという声をあげよう。

「解放新聞」購読の申し込み先
解放新聞社 大阪市港区波除4丁目1-37 TEL 06-6581-8516/FAX 06-6581-8517
定 価:1部 8頁 115円/特別号(年1回 12頁 180円)
年ぎめ:1部(月3回発行)4320円(含特別号/送料別)
送 料: 年 1554円(1部購読の場合)