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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2108号/03.02.24
 北朝鮮にたいする報道は、目にあまるものがある。完全に、北は日本国家に劣るものとして見下す態度が、報道にはでている。とくにテレビ報道のひどいこと、このうえない
▼このように書くと、北の回し者、提灯持ち、といわれる。しかし、おかしいものはおかしいといわざるをえない
▼北にいったとき感じたのは、国民的な物語を作るために大変な努力をしている、ということ。それは、わずか五十年ほどの歴史のなかで、どう、物語を作り、国民国家を形成するかという問題だ
▼そんなことは、すでにほかの国家ではすんでいることだ。しかし、北はそうではなかった。なぜなら、日本帝国主義にずっと、侵略されてきたからだ。それは韓国も同じだ
▼どのような物語を形成し、国民として人びとを統合するのか、これは今の国家のあり方のなかで、問われているものだ
▼北のテレビなどを見て、この国は遅れている、と感じている人は考えてほしい。世襲制、個人崇拝がいけないというのなら、同じことを物語として作り、発展させて、今も意識下で連綿と続いているのか。飢えた民衆を、誰がどこへ送り、侵略・支配の尖兵とさせたのか
▼そのような国民的記憶を忘却し、遠くのアラブのことと痛みも感じず、侵略するアメリカに追随するこの国の民衆は、救いようがないのだろうか
▼ベトナム反戦デーいらいの世界的デモにまだ希望はある、と信じたい。

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