イラクを巡る状況が、大きく変わってきている。もちろん、米英などによる占領という事態そのものには変わりはない。しかし、イラクでの占領政策は、泥沼化しているのは、誰の目から見ても明らかだ
▼そのことを象徴しているのが、国連現地本部事務所へのテロ攻撃だ。そして8月末のシーア派の聖地での爆弾テロだ
▼イラク内では、こうしたテロ以外に、占領に反対する民衆の米英軍への抗議行動が強まっている。たとえば、バクダッドの東北部のシーア派の拠点では、住民への米軍による発砲事件を契横に、民衆の怒りが広がり、米軍はこの地域から撤去せざるをえなくなっている。またバスラでは、燃料費の高騰から抗議行動が広まり、米英兵だけでなくデンマーク兵も死亡している
▼こうした情勢を受け、イラクへの派遣を中止する国が出てきている。カナダ、パキスタン、インドの各国がそれだ。ポーランドが規模縮小を検討している
▼そんななかで今月下旬にもイラク調査団を派遣しよう、というのが小泉首相だ。米への忠犬ぶりも、ここまでくれば立派。米国務副長官から「逃げないでくれ」と懇願されたからだ
▼ジョン・レノンの反戦平和を求めるイマジンは、連れ合いのオノ・ヨーコさんの空襲体験から生まれたという
▼過去の記憶を枯らすことなく、どのようなかたちで伝えていくことができるのか。反戦のためにも、求められるのはそこだ。
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