荊冠旗 第2138号／03.09.29

　これは、コンビニでのインスタントものの話。S社のソーメンはパックのなかの冷たい水をかけて麺を戻し、別の小口に濃い出汁をそそいで食べる。量はまずまずで390円
▼L社はS社と量は一緒、しかし具はこちらの方が多い。しかもパックのなかの麺を戻す冷たい水がそのまま出汁になっていて、大きなカップの上に具を全部おいて、そのまま食べることができる。しかも値段は320円
▼F社のものは、やや小ぶり、両社の３分の２程度の量。具は少ない。麺を戻す冷水がそのまま出し汁になっているのはL社と同じ。値段は290円
▼こう比べると味、値段を取っても、L社製の冷麺が一番お得、ということがわかる。出汁と食べ方が関西風のためかもしれないが
▼もっともこの３社ともソーメンを売って食わす、という基本にかわりはない。そのやり方のちょっとした違いだけだ
▼そういえば、つい最近まで、国民に自分たちを売りつけるのに、ちょっとした違いだけを強調して、国民不在のところで競争していた人たちがいた。競争終われば、今度はみんな仲良しでやっていこう、などと腹の底では思ってもいないことをいい合う、不思議な人たちだ
▼競争に勝った人が、今度の違う人たちとの競争に勝つために、こんな人事にしましたというと、また、おたがいにほめあう。もっとも、まともに反論した人もいた。選挙のためだけの野合所帯、内閣はやめてほしい。