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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2144号/03.11.10
 石原都知事は10月28日、1910年の日韓併合にふれ、「(日本)は武力で侵犯したんじゃない、むしろ朝鮮半島が分裂してまとまらないから、彼らの総意で、ロシアを選ぶか、シナを選ぶか、日本にするかということで、近代化のいちじるしい同じ顔色をした日本人の手助けを得ようということで、世界中の国が合意したなかで合併がおこなわれた」と話した。また日韓併合は「どちらかといえば彼らの先祖の責任」とものべた
▼さらにごていねいなことには、その後、記者会見をひらき、こうも語った。数百万人を殺した欧米に比べ日本の植民地主義はまだ人道的、人間的。たとえば本国と同じ教育をした国はない、と
▼11月1日には、有人宇宙船をあげた中国にたいして、中国人は無知だからそのことを喜んでいるのだ、とも発言した
▼ながながと石原発言を引用し取り上げたのは、いつものようにアジア人への蔑視、歴史の偽造をしているな、ではすまされない事態になっているからである
▼一体、1875年に朝鮮半島に軍艦で押し入り、翌年には不平等条約を強要したのは誰か。朝鮮半島を植民地支配し、独立を求める人びとなどを弾圧、殺害し、民族の言葉、文化、名前まで奪ったのは誰か
▼正確な歴史の上に立ってこそ、アジアの人びととの連帯が成り立つのだ。石原発言は徹底して批判されねばならない。私たちは、歴史によってそのことを試されているのだ。

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