pagetop
部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2148号/03.12.08
 まだイラク戦争で米国が終結宣言をする前、今年4月に、米復興人道支援室に日本政府から派遣されていた日本の外交官2人が、イラク人の運転手とともにイラク国内で殺害された。本当に痛ましいことだ
▼こうした事態を受けて、政府は、イラクへの文民派遣は安全確保ができないから見送るとしたものの、自衛隊派兵は強行する姿勢だ。政府は、今後4年間で50億ドルの資金援助をし、自衛隊を派兵する予定には変わりはない、としている
▼小泉首相らの姿勢は、この外交官の死にたいしても「たじろぐな」ですませようとしている。いったい、何人の犠牲者が出れば「たじろぐ」ことになるのだろうか
▼A紙上で元防衛局長で新潟県加茂市長の小池清彦さんは、こう語っている。イラク特措法は正規軍との戦いだけを戦闘行為としている、ゲリラ戦が戦闘行為でないなら、イラク全土が非戦闘地帯となる、この論理だと世界中の戦場に自衛隊の派遣、派兵ができるようになると
▼またつづけて、自衛隊の任務は「祖国防衛」、イラク派遣は隊員の使命でないし契約違反だ。犠牲者が出れば募集難となって、徴兵制に行き着くおそれもあると。小池さんは自衛隊派遣は必然的に海外派兵となり、憲法違反と明確にいい切る
▼必要なのは米への追従でなく、独自の外交戦略をもち、世界の平和ヘどう積極的に寄与できるかを、国会やさまざまな場で論議し尽くすことではないか。

「解放新聞」購読の申し込み先
解放新聞社 大阪市港区波除4丁目1-37 TEL 06-6581-8516/FAX 06-6581-8517
定 価:1部 8頁 115円/特別号(年1回 12頁 180円)
年ぎめ:1部(月3回発行)4320円(含特別号/送料別)
送 料: 年 1554円(1部購読の場合)