路上に自由を
監視カメラ徹底批判
小倉 利丸 編 インパクト出版会刊(定価1900円)
コンビニ、国道、商店街で監視カメラとでくわす毎日。大阪人権センターにも差別落書を契機に設置された。
「私は善良な市民だから関係ない」のだろうか。もっとすすんで、「安全な社会」を保障するために必要なシステムなのだろうか。
本書は、監視カメラ問題を、技術に反映された政治的な問題であり、日本社会の貧困、偏見、差別と排外主義の問題であり、監視カメラをなくすという課題が、こうした日本社会のあり方を変えるという課題を抜きには成りたたないことを説得力をもって明らかにしている。監視カメラの現状、法的な問題点、海外の現状、IT社会のなかでの犯罪捜査や監視カメラの位置づけと理解など、包括的な理解と生き方についても明確な方向を示している。
また、治安維持技術の高度化が、ますます、多くの犯罪とは無関係な人びとを、監視網にまきこみ、自由やプライバシーを侵害している現状も示している。部落解放運動が、けっして避けてとおれない課題だ。 (E)
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