徹底討論！
皇室は必要か

田原　総一朗　責任編集　　PHP研究所（定価1500円）

　「立ち枯れ」。差別・抑圧の元凶「天皇制」は、このままほっておけば近い将来に自滅するかも知れない。「皇位継承は皇族の男系男子」と皇室典範が世継ぎを縛る。
　先のマサコ騒動から、マスコミは、こぞって「女性天皇論」を煽り、「お家（天皇家）存続」のためなら「これまでの権威や伝統・制度」をかなぐり捨ててでも「女帝」容認の「天皇制の再編・強化」へと世論形成を図る。
　その最たるものが、「朝まで生テレビ！」の徹底討論！「皇室は必要か」（６月26日放映）である。田原総一朗が10人の天皇制の維持派や肯定派を相手に、皇室典範に従う限り天皇制は行き詰まると問い。日本人にとって天皇は必要なのか、天皇なしではこの国はやっていけないのか、と迫り「やっぱり日本人にとって天皇制があったほうが納まりがよい（？）」し、天皇制を続けるには世継ぎ問題の解決、と結論づける。
　討論とは名ばかりで徹頭徹尾、天皇制賛美の井戸端会議。しかし、この茶番劇に同調しないと「非国民」にされる。自滅ではなく廃止を。（MT）