続・あした天気になあれ
人間ってええなあ。
生きるっておもしろいなあ
松村 智広 著 解放出版社(定価1500円)
部落差別を直接訴えられても「過去の問題」「心の持ちよう」と強弁して責任放棄する知事がい
る。部落差別に目を背けて解放連動への憎悪を煽る出版社がある。とくに「特別措置法」失効後、「部落差別はない(ことになっている)」という差別者の論理が一部に広まりはじめている。
日本だけではない。世界的にも、グローバル化のもと、「差別はない」ように装って差別を放置・拡大し、被差別者の「あきらめ」を強いる社会形式がすすんでいる。
私たちの闘いの出発点は、やはり差別の現実を認識することにある。
本書は、中学校教員である解放運動活動家が、講演先や学校現場などでえた最近の体験を多数紹介し、部落差別の現在像や反差別の生き方を盛りこんだ1冊。中学生の作文も入れた短編「子どもが親を変える」からは、「血が汚れる」―「部落の人は集団で押しかけてくる」―「部落の人は税金を払わなくていいらしい」といった部落差別意識の諸相の関係も読みとれる。認識と生き方を磨く書だ。 (K・S)
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